肉体年齢には個人差がありますが、だいたい50歳過ぎから、内蔵も関節も痛んできます。20代、30代のようには身体が動かなくなってきたり、疲れやすくなります。徹夜もできなくなってきます。

さまざまな重篤な病気になりかかったり、一生つき合わないといけないような症状に日々悩まされたり、毎日定時に薬を飲むとか、月に数回以上医者の予約があるというのがだんだんふつうになってきます。

稀には60過ぎまで病院なんか行った事がない! と豪語する人もいますし、気合いで近眼を治すような人もいます。しかし、50歳以上の人たちと集まると、病気や検査の話ばかり出てきます。

そのうちに、杖無しで歩ける、ということが奇跡に思えるほど身体が重くなってきます。スポーツクラブで元気に跳ね回っていた人が、疲労骨折を起こしてしまって2ヶ月ほどギブスをしていたら足の筋肉が衰えて車椅子生活になってしまう、ということも起きます。

毎日「これができなくなった」「これをしたいけれどもできない」と考えると精神的に参ってしまいます。老人性うつになってしまうこともあります。高齢になったら、「楽しく生きる」ことがとても大切です。これは能力です。

QOLはクオリティオブライフ、生活の質、と訳されます。尺度はさまざまにありますが、他人と比較する必要は全くありません。病気の話題を食卓でするのは全員のQOLを下げます。テレビもあまりよくありません。

自分の頭を使って、独創的なことを考える事、前向きな計画を立てる事がとても大切です。できない理由を探すのではなく、できる方法を発見する、開発することが重要です。

ハードルは低くはありませんが、生活の質を上げる努力をしないと生きる事に意味を感じられなくなってしまいます。自分の命を守るのは自分ですが他人に協力を求める事も必要です。そのため、自分に関わる人たち全員のQOLを上げる心がけを忘れないようにしていただきたいのです。さもないと破滅的な結果が待っています。