およそ社会的地位のある人から、指導的な立場にある人たちまでこの国の人たちはすっかり無知になってしまいました。無知でも許されてしまう、困った社会があります。

向上心がないこと、無知であること、それでいてプライドというか自尊心が強いこと、平気で嘘をつくこと、自転車操業や詐欺的なビジネススキームを「投資的手法」と言い逃れすること、少子高齢化のみならず人口が縮小していきGNPが落ちるということを直視できないでいること、それらはすべて出口も解決方法もない社会問題化を引き起こしています。

私どもができることは、せめて現行の欠陥だらけの社会システムをうまく適応して救いを求める人のお手伝いをすることだけですが、前述のようなおそるべき悪だくみが大きな壁となって立ちふさがっており、ちょっとした行動をとるのも容易なことではありません。

8050問題の主役であるところの、アラ半、アラ傘の人たちは、となると、身体がイメージ通りに動かなくなり、肉体的、精神的、内臓的にもさまざまな問題を抱えているのですが、社会としてはその方々に決して寛容ではなく、むしろ冷たい視線が多く見えます。

団塊世代が定年退職するので大変だ、と言っていた時代はそれでもまだ景気はよく今は40代後半で離職すると再就職がない時代になってしまいました。どんなにスキルがあっても若さが欲しい、という変な雇用体系であり、昔なら先輩社員から大目玉を食うような品質の低い労働力が大手を振って歩いているというのが現在の日本です。

多くの若い人たちは正社員であってもまともな教育を施されたこともなく、かといって自己啓発するでもなく、仕事とは何か、営業とはなにか、ということも教わったこともなく、それでいて自尊心が高いため目の前で起きているクレームが理解できていないような状況です。

無知な人が大きな会社や社会を運営してしまったがために、組織の下の方まで腐ってしまい、日本全体が終わろうとしています。本当に魅力のない国になってしまいました。

あちらこちらで噴出している悪事は実際のところ、見て見ぬふりを業界も行政もしてきただけ、と言う話であり、似たような話はこの国のあらゆる業界にあるといってもいいでしょう。

逆の言い方をすることももちろんできます。世の中の技術やビジネスが人間の欲望をはるかに超えて進化が速すぎるために私たちはみんな取り残されてしまったのだと。ただ、それも言い訳になってしまいます。私たちは自分の親のようにはなれないのです。もっと激しい社会に生きなければならないし、踏みとどまらなければならない。