幼児が犠牲になる痛ましい事故が続いた。のみならずそのことが必要以上に大きく報道された。筆者のお付き合いしている、団塊世代のジジイたちは「子どもに電話かけて注意しろと言った」「孫に周りのやつらは変態だと思え、と言った」と意気軒昂にSNSに書いている。いいかげんにしなさい。ジジイは黙れ! 子どもの生活に口を出すな。

幼稚園の送迎バスが襲われた、とか、幼稚園児の散歩に車が突っ込んできた。そんなもの避けようがないわけだよ。確かに痛ましい事故だが、だからといって、息子や娘を怒鳴りつけて何かが変わると思ったら大間違いさ。

そんなの、誰だってバカじゃないし、自分の子どもはかわいいわけだからジジイが口出ししなくたって、保護者会開いたり、対策考えたり、家族で話し合ったり、必要なことはやるんだよ。

それをジジイが何の権利があって口を挟むのかね。そういうのが過保護、過干渉、マルトリートメントというのを知らないんだね。そういう育て方をすると、子どもが、ちょっとした挫折でひきこもりになってしまうんだよ。

子どもの人生は子どもに決めさせなさいよ。もちろん生死に関わることは親がある程度見守らないといけないわけだけど、だからといって、子どもを一人ひとり、自家用車で送り迎えすることができるわけでもないし、不可抗力っていこともあるよ。

惨殺して自殺した人も、おそらくは、つらい人生だったんだろうね。歪んだ価値観や歪んだ人生を誰かから押し付けられたんだろうね。子どもを襲うっていう発想はなかなか出てこないように見えるけど、けっこう歴史的には繰り返されているんだよ。

「こういう危ない社会で大丈夫なのか」大丈夫じゃないさ。そういう社会を作り上げてきたのは、ジジイであるあんたがたなんだ。もう、筆者とかが会社に入ったときに、なんだか頭がおかしな人ばかり会社にいるよなあと思っていたけど、やっぱりおかしかったってことはバブルがはじけてからよくわかったよ。

もう、利益とか、お金を誰からもらえているか、とかそういう感覚がゼロなんだ。ゴルフやマージャンやお歳暮やお中元で上司をうまくおだてて、出世させてもらう、とか、売り上げの大きいアカウントを担当させてもらって歩合給をたくさんもらう、とか、あげくは交際費で部下たちにご馳走して大人物であるかのように振舞う。

それは、お客様に還元しないといけないお金でしょ? ビジネスを成長させるための軍資金でしょ? 給料はお客様から出ているので社長からもらっているわけではないでしょ? っていうビジネスのイロハのイが全くわからない人が経営層にらっきょの皮のように何重にもいたんだよ。

バブルがはじけて儲からなくなってきたときに、なんの能力も、ビジネススキルもないのに出世してしまった人たちは、外部のコンサルタントさんや、目端が利いているように見えている部下のいいなりになって次から次へと間違いを犯した。

たとえば中国へのオフショア開発なんていうのがそれなんだ。当時の中国の日給は日本の十分の一。だから、中国にコンピュータプログラムを開発させたら、十分の一のコストでできるからいいじゃない、というわけだ。提案した情報システムの人たちは香港のナイトクラブで豪遊する、というようなこと。

日本の会社からエンジニアを追い出してしまった。もともと日本にはエンジニアが少ないんだよ。プログラムをきちんと理解していて、プロジェクトマネジメントできるひとなんか、数百人しかいない。ほとんどの大手企業にはそういう人が何人も必要なのにみんな追い出してしまった。

代わりに、マネジャーがいろんな部署から移ってきて鎮座ましましているんだが、こいつらはプログラムのことなんか全く理解できない。プログラムにとって大事なのは、デバッグとかテストとかストレス試験なんだけどそういうことが全く理解できない。「動けばいいんだよ」とアルファバージョンレベルのものを次々公開してしまう。

優秀なプログラマはあちらこちらで死ぬほど働いて死にかけるか追い出されてしまって、腐ってしまっている。残っている人たちは、ネット上に転がっているプログラムを流用して自分がやったかのように言う。なぜなら要求仕様もまともにないのに、時間だけは急がされるから、まじめに作っている時間がとれないんだ。そしてまじめにやると残業代稼ぎだ、と評価が下がる。

今回の働き方改革見ていたって、医者が例外になるなら、コンピュータプログラマやクリエイティブな人たちも例外になるべきなんだよ。もちろん健康を守ることは重要なんだが、それは休憩時間をきちんと入れるとか、目や手や肘や腰のストレッチや休息を入れることのほうが重要なんだ。

単純に時間だけで切ってしまうと、一日十時間以上わき目も振らず開発ということになり、腰痛や運動不足による問題がいろいろ起きてしまう。きわめて危険な話なんだよね。そういうマネジメントができない。

大きな会社になるとリスクマネジメント部なんていうのがあるけど、リスクマネジメントができているとはとてもいえない。社員が健康を害して次々休職してしまう、とか、社内の重要なシステムが、すべて外注でセキュリティの担保もできていない、とか、そういった知識がまるでない。

オフショア開発は一瞬うまくいったとしても、みせかけだけで、情報システムは次から次へ新しいシステムやソリューションを外から買ってきて実装することで「仕事をするふり」をするのがうまくなり、無駄なコストが増えていった。

小泉構造改革で竹中平蔵がパソナという派遣会社の社長も兼務していて、どんどん正社員を切って派遣社員をいれることによって、人件費も安くなるし、勘定科目も変えられるし、何より雇用調整がしやすいですよ、と甘言をささやいて、正社員をバサバサ切ってしまった。

人件費固定費が軽くなって、会社の経営的には一瞬メリットがでたけど、会社への忠誠心がない人たちばかりの集まりだから、会社の利益貢献に力を出せなくなった。派遣社員は構造的にロボットでしかないので、ロボットにきちんと命令を伝えられる人がいなければいけないのだけど、日本の大きな会社は、業務内容が暗黙知とOJTでの伝承だったから、派遣社員に通用しないのね。

あらゆる業務が停滞するようになり、スケジュールどおりにモノを作ることもできない。会社の信用もなくなるし、経営も立ち行かなくなる。そこでまたリストラを繰り返し、どんどん社内は能力がない人であふれるようになる。

それでも、バブルがははオヤジたちは、自分たちがコンピュータ使えないから、部下に何十時間もかけてパワーポイントっていうソフトウェアでプレゼン資料を作らせて、今期はこんなに儲かった、とか、ちょっと赤字だったけど、来期は魔法の力で回復する、なんて作業ばっかりやらせてた。

そのていたらくが、原発の爆発に端を発する、日本企業総崩れの状況なんだけど、もうその頃には団塊世代は年金もらいはじめて、「俺たちの時代はもっとちゃんとしてた」とか威張っているのね。違うんだよ。あんたがたがちゃんと伝承しなかったから、技術を持っていなかったから、今のダメダメな状態があるわけなんで、責任はあなた方なんだよ。

だからさ、ジジイはせめて黙っててくれ、なんだよ。なんか世の中に対して文句言ったり、自分の子どもをどなりつけるのではなく、まわりのがんばっている人たちにありがとう、君たちのおかげでなんとか生活ができる。日本は大変な状態だけど、負けないでがんばってね、と応援していくらかでも祝儀を渡したらどうなんだい?

あんたらがゴルフやマージャンをやっていた時間に、今の現役世代はタバコを吸うひまもなく、ひいひい言いながら仕事をしているんだぜ。しかも実際の生産能力は10倍以上に上がっているんだ。そんなすごい人たちにたまさかバブルで儲かっただけの人たちが何かを押し付けるというのは不遜極まりないと思わないかい?

昔ののどかな日本企業は、期末だけちょっとどたばたがんばって見せて、あっちこっちに在庫押し込んだりして、決算すぎたらまたのんびりした会社生活だったけど、今はどこも外資系みたいに四半期ごとの決算のために数字に追われる毎日なんだ。

デイタイムは飛び回って営業して、夜は会社や家で資料づくり。会社でお茶飲んだり新聞読む時間なんてないし、そんなことしてたら白い目で見られる。一日に200本のメールに目をとおし、数十本のメールを打ち、電話会議、テレビ会議、そして客先への訪問。もう昔と全くスピードが違う。短距離レースのスピードでマラソンをやっているような状態。

そこに昭和おじさんが「通り魔が危ないよ」って知らないよ。世の中の若者たちは、ストレスの塊でしかない。これからの未来が恐ろしい。そのためにがんばっている川島氏とかみすずさんとか応援してやってくださいよ。年寄りは時代をコントロールできないのだから金は出しても口は出すな、だ。