Windows7のサポート切れまでもうすぐです。みなさんいかがお過ごしですか? 当方は雪崩のように電子機器がダウンして多量のリソースを奪われています。

美しい未来が待っているのかも

8050問題の遠因の一つに、現代の社会人が忙しすぎるという問題もあります。忙しすぎる上に、現代のハイテクに翻弄され、親世代にとても説明しきれないさまざまな問題に苦しめられている、親子が相互理解するための壁が昔よりも高くなってしまったのです。

そこへいくと、今の親子は、もう未就学児でもスマホをいじっていますし、少し知識があれば、子供をSNSなどを通じて見守ることもできてしまうので、相互尊重精神がとれさえすれば、8050問題のようにこじれにくいのかもしれません。

あるいは、自動翻訳のように、親子問題を解決してくれるような社会システムができたり、相互理解がしやすい集団単位での、より豊かな社会生活が営むことができるような仕組みもできるかもしれません。

そうなったなら、もう国家というような単位も必要としないで、一個の人間同士相互補完しあいながら、つまり助け合いをしながら、楽しく、自己実現もしやすく暮らすことができるようになるのかもしれません。

それとも、一人っきりで、それでも豊かにくらせるようには、もっと早い段階でなるのかもしれませんね。でも、人間というのは社会的な生き物ですので、そうした人たちばかりでは社会は成立しないし人類も滅んでいくことになるのでしょうね。

パソコンができる一握りの世代

後期高齢者からみると、若い人はみんなパソコンができて、ということになるようですが、現実には若者でパソコンを持つ人は少数派になりつつあります。なにしろそれより便利なスマホというものが誕生してしまいましたから。

今、パソコンは、広い画面を必要とするような場合にだけ使う特別な機械、もしくは、古き良き職業で使用していた専用機のエミュレーター(代替機)となっています。

たとえば、音楽編集や映像編集など、大きな大きなテーブルの上に、スライダーなど各種のつまみや計器やランプなどがあったものが、コンピュータの上にグラフィックで再現されていて、それをタッチパネルでちょこちょこといじりながら「昔風」の作業ができる、といった様子です。

あるいは、印刷図版のレイアウト処理なども、昔は全部紙でやっていたものが今はほとんどがコンピュータになりました。

プログラミングなどは、数十行を見られたほうがいいですし、それでどのように動作していくのかを確認しながらできたほうがいいこともあり、まだ、しばらくコンピュータでのプログラミングが続くでしょう。

昔はワープロ一つとっても専用のマシーンだったので、非常に高価であり、技術の進化や摩耗とともに、数年ごとに買い替えたり、覚え直す必要がありました。今、それに近いのはスマホですが、用途を限って使う人は本当は買い換える必要がないのです。

本当にコンピュータとしてコンピュータを使っている人は、今本当に一握りの人たちだけで、それは後期高齢者の人たちが思っているよりずっと少ないかもしれません。

購入までもが自己責任の時代

さて、便利さの一方で、私達の世界は大きく変わってしまいました。手厚くもてなされた時代から、自己責任の時代、不良品をつかまされることが当たり前の、詐欺だらけの世界に変わってしまったのです。

昔であれば、ただレコードを聞くためだけの機械が数十万円もしました。当時給料の半年分と云われたような音楽システムは未だにそのぐらいの値段がします。

そのかわり、手厚い保証があり、馴染みの店員さんや、メーカーさんまでがいろんな融通をきかせてくれました。いまそういうところはどんどんなくなってしまっています。

実物が展示されている店で色々質問したり勉強した上で、その店とは全然別の店で値切ったり、インターネットショッピングで平然と購買するお客さんが増えてしまいました。

口コミ、という名の、どこの誰が書いたかわからない、どんなスキルや経験があるかわからない、怪しげな感想文をもとに、製品を購入しなければいけない時代になってしまったのです。

ドミノ倒しのスマホ故障

そして、ここへきて、私の使っているスマホや、親戚などが使っているスマホがドミノ倒しのように壊れていきました。正確には最初から壊れていたのですが、それぞれの持ち主がそれが初めてのスマホだったために、故障しているのに気づかなかったのです。

とはいえ、今のスマホは昔のガラケーと呼ばれる、せいぜい10個くらい機能がついた「7つ道具」ではありません。何千、何万という機能を実現するための基礎的な機能だけで数百あるので、それを試すこともなかなかしませんし、「やってられない」。

昔のガラケーでは、そうですね、万歩計はついていました。それから、方位磁針とか、もちろん時計、タイマー、ストップウォッチですね。電話の他にショートメッセージ、更にメールが打てたり、簡易なインターネットもできました。ひょっとしたらそれで十分だったのかもしれません。

でも、今のスマホは、たとえばQRコードという、白黒の四角い模様みたいのを写真に撮ると細かい商品の説明とか、現在の自分の位置とかが出てきたりしますし。

地図機能、動画を見る機能、ですから、そのためのスピーカーやイヤホン、あるいはディスプレイなんかは注意してみるのですが、まさか、電話の通話機能が壊れているとは思いませんでした。そんなの基本的な話ですよね。ところがけっこう、そういうものは多いらしいのです。

ほっぺたに電話をつけるのは原始人

今の人たちは、イヤホンとか、あるいは、耳についているような器具が音を拾ってそれで会話するので、実は、スマホ本体についているマイクやスピーカーはあまり使わなかったりするんですね。

もっとも、スピーカーは単体で音楽や映画を見るときに大活躍するので壊れているということはあまりないのですが、通話が聞き取りにくいというケースはずいぶんあるみたいですよ。それが、何のせいか、というのは原因が何種類もあるようなので、スピーカーさえ大丈夫なら大丈夫というわけではないのですが。

もう私どもも、一般的には電話で会話する機会も減ってしまって、ですから、相手側のスマホの通話機能が壊れているとは思わなくて、だってそんなのローテクじゃないですか。いくら大きな声出してもだめなので、相手にあって電話を借りてみたら、なんだだめじゃん。

そういう人が何千人もいても、もうみんな通話機能を使わなくなっているとしたら、それは、修理されることも、報告されることもないので。通話できない電話機が増えているんです。そういえば、家電店の売り場案内に「スマートフォン」とは書いてあるけれども携帯電話って書いてないですもん。困った話です。

不良品なのにお金を取られる

不良品ていうのは、だんだんバレてくるんですよ。最初はきれいにお化粧されているからわからない。使っていくとだんだんバレる。なのに、最近の商品ときたら、初期不良なのに新品交換どころかよくて中古品との交換。たいていお金も取られるんです。それも大金を。

本当にひどい話です。不良を見つけてあげたのに、嫌な顔されて、お金取られて、買ったものと違うものを渡されて、しかもありがとうございましたでもないんですから。

まあ、子育てと同じなんですね。良い教育をしたら良いというわけではない。高い金を出せばいいというものでもない。すべては自己責任だと最初からわかってればいいのですが。

人間に不良品というのは言い過ぎとしても、ちょっと常識がうまく通用しない人っていうのはいます。私たちは日々いろんな方と接していますから、あんまり基準がはっきりはしないんですね。

ただ、人間も、専門家も、そして、さまざまな製品も、技術は進化し、知恵も上がったけれども、なんにも担保されなくなってしまいましたね。もともと、人間なんてみんな違って当たり前。だからおもしろいんだよ、と無責任に言う人もいますけれども、もう少し共通言語がないとつらいなあ、とも思う今日この頃であったりします。