新型コロナウイルスの流行がクローズアップされる中で私どもの外部環境、内部環境にそれぞれ大きな変化がございました。

まず内部環境として、「8050問題解決支援センター」は、カウンセラー、介護関係者、看護師、医療関係者などの専門知識を有するかたがたの支援とプロボノ(職能を活かした奉仕活動)により支えられている、のですが、面談が不可能になったり、集会が禁止されたこと、から、本業を失ってしまったり、転職を余儀なくされスタッフが手薄になってしまいました。医療機関への受診者の大きな変動や介護報酬の変更などの影響も小さくありません。

外部環境としても同様に企業活動の縮小やリモートワークの活用により企業の人員削減が顕著となり、中高年男性を中心に離職や休職、また、休職に至らないまでも、いわゆる「コロナ鬱」が蔓延しております。このあたりは統計的なデータをお示しすることが難しく、地域差も大きいのですが、肌感覚として非常に厳しい状況が続いている、のみならず悪化の一途であると感じております。

「少子高齢化」による日本全体における人口減少は一昨年時点でのデータで年間64万人減少となっており、今後ますます加速し年間100万人規模での人口減少が起きようとしています。

8050問題の全国推計数が61.7万人と言われたのに対して、それを遥かに上回る数の日本人が消えていっています。

高齢世代が新型コロナの蔓延とその視聴率目当ての過剰な報道によって、外出自粛や買い物の回数を減らしたり、公民館やイベントの休止や人数制限もあって、定例的な趣味の集会も行えなくなったことから、これまで以上に高齢者の社会的孤立がすすみました。

さらに、特殊詐欺や強引な販売行為が激増し、「気軽に相談できる身内や友人」がいないあらゆる世代の人が食い物になっている、という実態もあります。

「8050問題」の「定型的なモデル」は、10代もしくは20代のうちに離職し、もしくは不登校から引きこもりになり、そのまま親の庇護のもとに「子供部屋おじさん」もしくは「子供部屋おばさん」となったけれども、親御さんの未来への不安を社会に訴えかける、もしくは、ご兄弟さまがSOSを出すこと、で「社会問題」として認識されるようになった、という経緯があります。

しかし、ここへきて、今度はご高齢の親御さんの「コロナ鬱」や「ひきこもり」によりQOL(生活の質)が落ちてしまう、という問題が出てきました。また、これまでなんとか努力して自活していた就職氷河期世代の50代前後が、いよいよ失職してしまうようになってしまいました。多少コンピュータを使えるとか、プログラマーとして一定程度のスキルがあったとしても、デジタル化がいっこうに進まないこの特殊な国においては、それをキャリアパスにすることができません。ジョブマッチング会社はたくさんありますが、全く機能していないといってもいいでしょう。ことに日本社会には厳然として年齢差別や流動的人材の軽視が行われているため、「人手不足なのに働けない」状況に変化がありません。

その結果として、大企業の正社員の定年制は65歳や70歳に伸びる、と言われていますが、一般的には使い捨てにされてしまうか、収入が上がらないまま継続雇用されるのはまだ良い方で、多くの職場では有期雇用で雇い止めを宣告されています。

「8050問題解決支援センター」では、いきがかり上、ご相談者さまの生活相談や相続問題、親子関係にとどまらない人間関係の問題についても「信頼できる一個人」として「秘密厳守」で相談を承っております。