8050問題と単身老人世帯のどちらが幸福度が高いのか? こうした問題もケースバイケースです。ネグレクト関係がある場合は同居家族がいることは幸福ではないのかもしれませんが、愛情の裏返しでイジメをしてしまう、そういうコミュニケーションしか知らない人たちもいます。単身の方が自由きままでいいじゃない、というのが最近の流れであるような気がしますよ。

30年前には、会社で女性のお尻を触ってくる上司はコミュニケーションの取り方を知らないだけなので、軽くいなしてあげてください、などという話をNHKがしていたほどです。今の常識から見ると非常識であっても、喧嘩なのか仲が良すぎるのかは他人からはちょっと判断しにくい面もあります。コミュ障などと言い始めたのは最近ですが、昔っから日本人は内向的な人が多く、無理矢理宴席や祭りというイベントをやらないと仲良くなれない、みたいな感じでした。今からするとそれはかなり気持ち悪い感じもしませんか?

生活費の節約のために同居しているとはいっても、コミュニケーションのない親子というのも珍しくはありません。しかし、つかず離れずの関係性で血縁者が同居しているというのは悪い話ではありません。社会が高齢化するとそういう家庭も増えてくると言うのは当たり前になるかもしれません。ただ、明らかに問題を抱えていて、その問題を自力で解決できないようであれば、解決の手が差し伸べられるべきだろうと思うのです。わずか10分で解決する問題もあれば、(相手が役所の場合であったりすると)一年以上かかるケースもあります。

ただ、ちょっと考えるべき問題が少し転がっている状態というのは逆にいえば幸せな状態かもしれませんね。完璧に幸せな状態などないのですから。