きょうt8050問題の前には8020という標語がありました。80歳で歯を20本残しましょう、という運動です。あの頃の常識は今考えてみると嘘ばっかりでした。翻って考えると、今の私たちも30年後の私たちからはウソばっかり! とディスられるかもしれません。食後3分以内に3分間一日三回歯を磨きましょう! と確かに言っていました。歯もガシガシ磨くのが主流でそのために大きなヘッドのものがたくさん作られていました。

今日本はコンパクトヘッド流行りです。そして極細のブラシが流行りです。これはすばらしいことです。中年以上の日本人の9割は残念ながら歯周病です。歯周ポケットが一か所でもあれば歯周病という定義なので、一見きれいに見える歯でも、一晩磨かなければ、虫歯が進行してしまいます。歯茎がぐちゃぐちゃになって歯がボロボロ抜けるのは歯周病が一番悪化した状態で、そうでなければ歯周ポケットがから極細のブラシで毎日掻き出してやれば、虫歯になることはないのです。

そして、歯周病の低いレベルのものを見るお医者さんはほとんどいません。お年寄りに歯磨き指導をするお医者さんもいますが、そういう作業ってほとんどお金にならないので、駅前にピカピカの医院を開業した人などはやりたくてもできません。破産してしまうからです。今は偏差値40なくても歯医者さんにはなれる時代です。そしてコンビニの数より多い、と言われて十年以上になりますが、全国で8万軒に迫る勢いです。

しかも、普通の虫歯だけ治療していると、病院経営が成り立たないのでどんどん離職するか、技術がないのに、無理やり患者を虫歯にして抜歯して、骨にボルトを埋め込んでその上に人工の歯を作るというハリウッド俳優のようなことをみんなが騙されてやり始めるようになっています。これはレーシックと同じように事故が多発していますが、あまり大きな社会問題になっていません。8020とは逆の大きな問題なんですけど。

8050問題世帯は社会から孤立してしまっていることが多いので、こういう見識もなく、「お医者様」に騙されやすいので、周りの人が注意してみてあげるようにしましょう。今は50歳以上なら、歯間ブラシも必須です。爪楊枝は歯を傷めるのでできるだけ使わないほうがいいのです。そして、やさしく丁寧な歯磨き。口の中が粘つくようではダメです。そして、練る前にはマウスウォッシュで口の中を殺菌することも大事です。

歯は失うとダメージが大きいので、20本といわずできるだけ残したいですね。