日本人がとても不思議なのは、HELPが言えないのですね。助けて、って、ドラマなどでは耳にする言葉ですが、実生活で耳にした記憶がありません。完璧に危険な状態でも、自分だけでもがいで自滅する。抱え込んでしまう人が多い気がします。

強烈なムラ社会意識の一方で、自分たちが一人ひとりが社会に参画して、自分たちが社会そのものである、という意識がない「冷たい国」がニッポンのように思います。

他人を助けたいという意識を持っている人は少なくはないのですが、助けてもらうことを恥だと感じてしまったり、恥だと感じないといけない教育みたいのがあるのかもしれません。

あるいはふだん、自分が社会の一員ではないのに、都合がいい時だけ社会に助けを求めるのに気後れしているのかもしれません。8050問題の本質はそのあたりにある感じがします。

8050問題として世の中から家族が孤立して、誰の助けを得ることも、発信することもなく消えて行ってしまう。それは独居世帯も同じことが言えます。ある日突然死んでいてもわからない、そういう怖さがあります。

自分が社会の一部であるどころか、ある場面では社会そのものになるのかもしれないよ、ということをもっと強く考えてほしい、自分たちは、自分たちが思っている以上に大きな社会的責任があるし、その一方助けを求めることは恥ではない、むしろ積極的に助けを求めに行く教育が必要なのでは? と感じます。

アメリカなどは、「自己責任の国」で、社会の構造としては日本よりはるかに冷たい国ですが、助け合い的なところでの強さを感じる場面が多いです。そこへ行くと日本人て、なんか幼稚なんですよね。

困っているのに助けを求めないのは幼稚です。もっとも、それを受け止められない人が多い(その人も幼稚であるがゆえに)というのも大きな問題に思えてならないです。