しばらくブログお休みしました。ここしばらくは選挙などもあったのですが、いわゆる「バブル期ガハハ親父」に振り回されて、ごたごたしてしまいました。

バブル期ガハハ親父とは何か?

バブル期ガハハ親父、というのは、必ずしも男性だけではありません。年齢的には、50代中盤から80代までなり広く分布していて、あまり有効な見分ける方法がないため、虚を突かれることがあります。強いていえば、このご時勢でありながらところかまわず、周りに断りもせず、タバコを(電子タバコの場合もありますが)すい始めたりするような人は要注意といっていいでしょう。

もうバブルが終わって30年経ちますし、当時青年や壮年だった人も、かなり年を重ねてきて往年のオーラは感じられないこともありますし、いっけん人当たりがよさそうだったりもします。しかし、人間の中身はなかなか変わらないものです。

バブル期の成功体験というのは何の役にも立ちません。令和の時代に生きている私たちには本当にほぼ何の参考にもならないのです。当時に起きたことや常識は、今後はたぶん起きませんし、聞くだけ、話すだけ時間の無駄です。

でも、バブル期の成功体験は、他人に聞かせたくてたまらないのが、このガハハ親父さんたちです。今の僕らからきくと胸が苦しくなるような「一晩に500万円の酒盛りをした」とか、一日で10億円利益を稼いだ、というわけです。

実は貧乏。ガハハ親父の話は聞いても無駄

それでお金持ちなのかな、お金くれるのかな、と我慢して話を聞いてみると、今は年金暮らしで貯金もたった一千万円しかない、とかいうのです。私たちから見ると、一千万円というお金は見たことも触ったこともありませんので、それでも「たった」ではありませんし、過去にすばらしい栄光があったのなら本当にうらやましい話です。

このガハハ親父たちは、「お前はどんなすばらしいことをやってきたんだ」「これからどんな夢があるんだ」と聞いてきます。余計なお世話です。もうそういう時代ではありません。これから日本は店じまいをしていくのです。その敗戦処理をするのが私たち世代なのです。言ってみれば、バブルガハハ親父たちの尻拭いをしているのが私たちです。

実際、ひきこもりを経験している人の親御さんたちは、たいていが、こうした、バブル期に立派な人だったり、年収何千万円であったり、そしてそれを鼻にかけていたような人が多いです。

正しくない「正論」は聞くな

ガハハな人たちは、「正しいこと」をおっしゃいます。ですが、今、日本を見回して、じゃあ正しいことが行われていますか? って話なんです。そこをご理解いただけない。というより理解したくないのです。理解してしまうと、自分の自慢話ができなくなってしまって自分のよりどころ、バックボーンを失ってしまうからです。

そして、子供たち世代に、その「自分の時代の正しいこと」を押し付けてきます。無理です。同じことはできません。やっても意味がありません。時代はすっかり変わってしまったのです。

もう地方都市の「児童公園」にはまったく児童がいません。キャンプ場もほとんどガラガラです。スキー場もゴルフ場も、なんとか営業しているような状態です。まだゴルフ場ではランチのカレーライスが1500円するんでしょうか? スキー場のラーメンが1000円もするんでしょうか?

私たちの世代は、もう、「趣味」をいいづらい状況です。月に1万円以上かかるような趣味だと、「配慮に欠ける」と言われます。そんな冗費はないからです。しかしガハハオヤジたちは、あと何十年生きるつもりなのか、毎月CDを何十枚も買ったという自慢をしてきたりします。

確かに、あの時代には、月に3回くらいゴルフに行く人もざらにいて、ゴルフ一回行くだけで10万円近く飛んでいく上に、そういうゴルフは賭けをしているので、プライベートの集まりなのに優勝賞金50万円とか出たりするのです。それは参加者からエントリーフィーのような形で3万円とか5万円とか集めていたりするからです。

商店街のゴルフコンペなどもあり、商店が毎月お金を積み立て、年に二回くらい親睦と称してゴルフ大会をする、というような風習が、それこそ日本全国で当たり前のように行われていました。

商店をやっていると商店街に入らされ、年末や春のセールのためとか、夏祭りのためとかで協賛金を半強制的に出させられたりもしました。それで回っていた時代もあったし、特に量販店が全国にできるようになる前までは、それが「日本らしさ」だったのかもしれません。

ただ、私たちはもうそういう世界をほとんど知ることはありません(まだ根強く残っている商店街の子供に生まれてしまうと、その世界から抜けることは本当に大変です)。

ガハハ親父と戦うな、放置し、逃げて

ガハハ親父たちは、年金や、過去の莫大な稼ぎの中から残ったあぶく銭で生計を立てていて、私たち世代を追い詰めます。「そんな年収でどうする気だ」「結婚できると思っているのか」「家を建てて一国一城の主にならなければ男として認めん」

こういうことをいう人は放置してください。そして逃げてください。相手にしてはいけません。つぶされるだけです。本当を言えば、本人がつぶれそうなのです。非常に情緒不安定です。穏やかだな人だなと思っていたら、突然「切れる」。

あげく、子供を包丁で刺し殺したりする人もいるわけです。何しろ、バブルの頃は自分を中心に地球が回っていたのに、今は自分は地球外生物呼ばわりされているのですから。でもそれは私たち世代はずっとそうなんですよ、ということには気づいてもらえません。

ガハハ親父には期待してもだめです。ガハハ親父は、ほぼガハハ親父のまま一生を全うします。ガハハ親父から逃げるため、海外逃亡した人を私は何人も知っています。近づくと火傷をしますし、下手すると命を奪われるわけですから、とにかく逃げること、そしてとにかく自分の命を守ってください。

日本中にガハハ親父は生息する

ガハハ親父的な人は、一人や二人ではありません。地方で家族だけで孤立していると、ガハハ親父なり女王様おばさんが目立ってしまいますが、もう日本全国に数千万人単位でいます。そして何十年も前の自慢話を延々とするのです。あるいは若者に見える人を捕まえて説教を始めます。

若者に彼らから見えるだけであって、私たちも世間的にみればもういい年齢なんですけど。いまさら学生にされるような説教をされても、どうしようもないし、世の中年収200万円ぐらいの仕事しか転がっていないわけですしね。

その年収200万円でどうしたら生活できるのか、っていう相談に乗ってくれないような「オトナ」はオトナではありません。ただのアダルトチルドレンです。ですから、まともに相手をしてはいけません。相談に乗るふりをして自分の話をするだけですから。

それだけ知っている私ですら、この2週間くらいは、バブル期ガハハ親父に振り回されてしまいました。いやー、本当に強力です。おそるべし、ガハハ親父。