昨年非常に驚いたのは、政治家なり上級国家公務員の法律違反や服務規程違反、さらには大会社の役員などの会社への不利益がなんの罪にも問われず、むしろ自分が被害者のような顔をして記者会見していたりして、それを世の中が喝采しているかのようにマスコミが報じていたことです。

もうこんなに気持ち悪い世界になってしまったのか、と。

政府の有識者諮問委員を務める人間が、自分が役員をしている会社に利益誘導をするような方向に報告書をまとめたり、政治家や官僚が口利きをして賄賂を受け取っていたりするけど「そんなの当たり前でしょ」と世の中が醒めている。非常にけしからん状態です。

そのいっぽうで、たとえば引きこもりになってしまう人は極めてマジメで、とにかく他人の迷惑にならないようにばかり頭を取られていて、かえって他人に迷惑をかけてしまったりしています。

手軽な小銭の稼ぎ方、としては、「犬の散歩します」「お年寄りの面倒見ます」「部屋の模様替え手伝います」「庭の草刈りやります」を葉書くらいの紙に手書きで書いて、適切な値段、つまり、500円から、とか書いて、近所の電柱にペタペタ貼るとか、それらしい家の郵便受けに投げ込む、とかです。

それは、違法行為なのです。これらの行為は有名な不動産やさんやハウスメーカーさんがやたらにやっていますが、本来は違法行為です。ただ違法行為より公共の福祉の方が優先する場合があります。

最近は街なかで立ち止まって、スマホをいじっていたり(ポケモンGOとか)、タバコを吸っている人がいますが、あれらも違法行為なのです。道路交通法違反なんですね。通行人はみだりに立ち止まってはいけないんです。

チラシとかティッシュを撒くのも、自分の私有地以外でやるのはダメです。特に駅構内はアウトなので、そこは業者もわかっていて注意していますが、駅構内に限らずあらゆる土地や建造物は誰かの持ち物ではあるので、本当はいけないこと、なんですけどね。

違法行為なんだけど、便利だから、と定着したようなことっていくらもあるんです。あらゆる発明というのは想定外のことを発明というので、せっかくの発明をつまらない法律に触れるかもしれない、というだけで叩き潰してきた日本の大きな企業の真似をしてもしかたないんですけれどもねえ。

ニートというのは究極の自由人なので、もっともっと頭を柔らかくして考える、大企業のサラリーマンとかに「そんなのできるわけないじゃん」と言わせるような発想を出せるかもしれない、落ちぶれてしまった日本の最後の希望の星なんだろうと思うのです。