生きるための費用って、一日2500円前後でしょうか。お金持ちともなりますと一日2万円ぐらいになるのでしょうが、それでも年に800万円程度ということになりますね。もっとも800万円を使うためには年収は1200万円くらいないといけませんけど。
一日2500円で生活できるとなると、月75000円、納税者は月10万円ちょっとの収入で良いということになりますし、生活保護の方もなんとか暮らしていけるということになります。生活費の中で一番大きいのが住居費で、マンガ喫茶は贅沢だ、という声がありますように、都心でも探せば月2万円台の間貸し物件はあるものです。いわゆるシェアハウスは論外です。
都心のワンルームは新築でも交通至便の場所でも8万円ぐらいがほぼ上限で、築古で少し不便であれば5万円程度の物件はわりと簡単に見つかります。電気ガス水道というインフラ費用は月1万円くらいに抑えられますが、15年程度前から高くてもしかたない、というのがスマホ代というやつです。ただこれも格安スマホなどでだいぶ抑えられてきました。
誰かと共同生活で2DKに住むと、グンと効率的です。効率的ではありますが、金銭トラブルや、維持トラブルが絶えません。トイレットペーパーや水道代などをキチンと分けるのはなかなか難しいので。
食費は思いっきり切り詰めれば、一食100円程度にはなりますが、一日1500円ならば自炊にせよ弁当にせよ、食事自体が癒しになります。ただ月間45000円になり、家計を圧迫します。一人だと、仕出し弁当のようなものを食べられるところで食べたほうが安くつきます。自炊で安上がりになるのは二人以上と言われます。
冷暖房費は贅沢と言われますが、ほとんどの家に断熱材がないため暖房費は我慢しづらいところでしょう。集合住宅では冷暖房費を削るには角部屋を避け、できれば小型ペットを飼っている間の部屋に住むことです。ペットのために24時間温度調整をしているので。そう、低所得者にとってペットというのは大変なぜいたく品です。
家を買ったらどうなるか、という問題が住居費を考える上で出てきます。新築物件、3000万円、となると、30年使用で一年100万円。しかしながら、修繕や維持管理、固定資産税や都市計画税などを考えると、賃貸より高くついてしまう場合が多いです。
ひきこもりになる確率や老親の介護問題などを考えると、家族を増やすことはリスクでしかないように思えてしまい、より少子化に拍車がかかります。ほかの家族の面倒を見る、と言う時に、それは金銭的な負担になってはねかえってきますから、自分の食費が半分になってしまうこととかを考えると、どうしても同居人には邪険に当たってしまうようになりDVへと発展します。
ひきこもりが家の中で迫害され脱出できなくなる、というのも無理がない話ともいえます。その上脱出させるために費用を負担するなんてごめんだ。いつか国とか行政が助けてくれるに違いない。そうじゃなきゃ困るし、そうなった時に自分だけお金を払っていたら馬鹿をみるじゃないか。そんな声も聞こえてきそうです。
ひきこもり脱出支援を生業としている人たちもいるわけですが、なかなかマッチングがうまくいかないのはそういうところもあるのでしょう。結婚支援などは出費が当たり前になりつつあるわけですし、ダイエット支援などもかなり高額なお金を払いますが、ひきこもり脱出支援への個人的出費というリテラシーはなかなかついてこないようです。