コミュニケーション能力、コミュ障、みたいな言葉がはびこるようになって、もう10年くらいになるでしょうか。KYという言葉が流行した後、空気を読むのがあたりまえ、よいう文化になり、現在はあまりにも空気を読みすぎるために、社内でも気軽に会話ができなくなっている、という、昭和時代には考えられない状況にあります。

いわゆるコミュ障は、20代から80代まで広く分布していて、総数も数千万人単位でいて、全く珍しいことではありません。それでも仕事で困ることはほとんどありません。なぜなら、ほとんどの言葉は、訓練によるものだからです。たとえばお店に入ると「いらっしゃいませー」と言われますよね。この「ませ」というのは現代の口語で使うことは、まずありません、学校では教えない言葉です。しかし、サービス業の現場では常識的な言葉です。

私自身も、これを言うのに最初は抵抗がありました。今では慣れてしまって何も思いません。そんなものです。ほとんどのコミュニケーションは練習や訓練、教育でなんとかなります。アメリカ人の会話の八割なんてそんな感じがします、ロボットでもすぐ追いつけるな、って感じです。ですからコミュニケーション能力でお悩みのかたは心配する必要が全くない、とお知らせしておきます。

必要があれば私どもがコーチングします。数時間のロールプレイング、数日の実験をすれば、皆さんは自信を持って社会生活を送れるようになるでしょう。本当はコミュニケーション能力は、他人にいかに興味を持つこと、です。ですから私どものような仕事ではコミュニケーション能力がなければ話になりませんが、一般の方にはそこまで要求されていませんし、残念ながらコミュニケーション能力ではメシが食えない、という現状があります。