将来本当にもらえるのか? 謎のサブスクリプション「国民年金」くらい憂鬱なものはありませんよね?

物価は下がっているの?

昭和30年代に年金制度が始まった頃は、年金をかけると7倍ものお金が支給されるという新聞広告が載っていたんですよ。当時はインフレも非常に激しかったから、7倍といっても、実際は3倍ぐらいだったのかもしれませんが、その後、失われた20年とか30年とかほとんど物価が変わらなくなってしまいましたから、昔年金をかけていた人たちは長生きすれば本当に数倍もの大金を受け取ることになりました。

それがどうでしょう。ダイソーさんに代表される100円均一ショップの台頭のおかげで、物価はデタラメな状態になりました。ちょっと前までパソコンのマウスなどは3000円くらいするものだったのに、100円ちょっとで売られるようになっちゃったんですね。

世界の工場中国生産のありとあらゆるものが物価を押し下げ、さらに、グローバリゼーションの名のもとにあらゆる関税が撤廃され、食料品も贅沢品も酒も安く大量に手に入るようになりました。タバコだけが例外でしょうか?

しかし、一般生活は必ずしも豊かにはなっていませんし、インフラにかかる費用は高くなり続けています。典型的なのが住宅費です。たしかに地方では空き家が増えていますし、都内でも空き家は目立っていますが地価そのものはそんなに下がっていないデタラメがあり、建築費や構造の制限も厳しくなり、家を建てる費用は高額化し、いきおい家賃も上がっています。

メンテナンスにかかる費用も上がり、だんだん屋根の上に登れる人も少なくなっているので、台風で屋根を持っていかれた家はいつまでたっても修繕できないままになってしまっています。

にもかかわらず、来年もマクロ経済スライドというカッチョイイ名前の要するに年金の支給減額が行われます。無茶苦茶な話です。

どう考えても無理のある年金制度

年金の現役世代の負担はこの10年ガンガン上がって、収入の2割に達しました。その一方、年金の支給は現役世代の半分ぐらい、というのが目標なのだそうですが、20年後には、年金受給世代1に対して、現役世代が1.6になると言われています。

しかし、その現役世代にしたところで働けない人や職のない人、さらには働きたくない人や働かなくてもいい人がいるわけですし、いっぽうで長寿化も今まで読めていなくてこれからも読めないわけですから、ほぼイーブンになるかもしれないんですね。それはつまり勤労者が十分に確保できないからです。

そうなってくると、現役世代の給料の3分の1をそのまま拠出して年金に割り当てない限り、現役世代の半分の支給というのは実現できなくなってしまうのですね。どう考えても制度に無理があります。

賦課方式(自転車操業)やめてよね

もう、賦課方式で年金を集めて配るというのは本当に意味がありません。一つにはできるだけ共同生活をして、一人で住むには生活費が足りなくなるのをみんなで支え合うことが一つ。

もう一つは、とにかく日本政府が責任を持って金を作ることですよ。そのためなら皇居だろうが赤坂御所だろうが、国有地公有地を売り払うことも検討したほうがいいですね。

皇居なんていっても、江戸城の使い古しにすぎなくて、天守閣すら復元されていない城なのですから、全部きれいにしてしまって、京都御所に大きなビルを建てて、やんごとなきかたがたにはその中で暮らして頂いたほうがいいのではないでしょうか?

年老いた国民たちが働くこともできず、働いたのに報われもせず、ただただ死を待つのを傍観しているのが官吏の仕事とはとても思えないのですよね。

ただ、そのいっぽうではやはり共同生活です。気持ちよく共同生活を送る。そのためには、家族単位で住むというのも見直したほうがよいかもしれません。家族が仲が良いというのは幻想ですから。むしろ他人同士、ある程度気を使い合いながら暮らすほうが楽なのかもしれませんよ。